FM TOWNS(その4)
CD-ROM標準実装
FM TOWNSは世界で初めてCDドライブを標準実装したパソコンである。
CD-ROMを標準実装した初代FM TOWNS
マルチメディアの機能を装備したFM TOWNSには、540Mバイトの大容量データを格納できるCD-ROMはぴったりであった。
我々の目標である、オーディオ,静止画,動画をまともに扱えるパソコンを作ろうという目標には不可欠のように思えた。
ただし、当時はCDオーディオが普及する前で、何しろCDドライブの価格が高かった。
CDドライブを実装すると、TOWNSの値段が30万円を超えてしまう。
また、CD-ROMは読み出し専用のため、コピープロテクトの面からソフトハウスから歓迎されるのだが、CD-ROMでソフトを作れるところは当時なかったのである。
CD-ROM標準実装は本体の価格が大幅に高くなる点とソフトハウスのCD-ROM焼付けをサポートする開発センターが必要となる。
最後まで悩みに悩んだ。
TOWNSのスペックはプロジェクトチームが中心になって決めていったが、外部の意見を聞くために、西 和彦氏の率いるアスキー社にコンサルティングをお願いしていた。
悩みに悩んだ末、最後にアスキー社を訪問し,西さんたちに肩を押されて決断した。
1988年の2月か3月の土曜日の夕方、南青山のアスキー社を出てきて、皆でその近くの和風の飲み屋に入った。
「いよいよ、スペックも決まり、あとはやるだけだ。」と前途を祝して杯を上げた。
皆で決意も新たに盛り上がって外に出てくると、雪が降っていたのを思い出す。
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